司馬さん一日一語☞『泥炭地』(でいたんち)


明治後、
何十年にもわたって
(北海道の)開拓民を
なやましたものに、
泥炭地がある。

太古以来、石狩川が氾濫して流域を変えたり、遊水して沼地をつくったりして、そのつどアシやスゲの草が埋まり、腐朽し、どろのように炭化し、その層が深くなって、大地がスポンジのようになってしまっているのが、泥炭地である。
土とはいえ、水分が80パーセント以上ふくまれているといわれる。
泥炭地のうわべにニレやカバノキあるいはヤナギなどの樹木がはえて森林になってしまっているものもある。
森林泥炭地はいっそうに湿潤で、落葉がふかぶかと堆積して、スポンジの状態がいっそうひどい。
泥炭地を改良するのは、水はけと置土(客土)以外ない。

 

☞出典:『街道をゆく』15
北海道の諸道(朝日文庫)

 

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