司馬さん一日一語☞『挿花』(そうか)


いわゆる
“流儀ばな”
という名で
遺されている。


辞し去ったあと、なにか、楽しく美しい記憶が余香のようにして胸に残っている。その原因は、その家屋内部のどこかで、ひそやかな存在を保ちつつ、色と香りをふんい気の中に溶かしこんでいる一挿しの花である場合が多い。

花のいのちとはそうしたものであろうし、挿花という伝統芸術の置かれている場所も、そうしたものであろうと、私は考える。
挿花の伝統の美は、こうした存在として完成されてきた。
いわゆる“流儀ばな”という名で遺されている。

☞出典:「未生」第二巻第十二号

 

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