司馬さん一日一語☞『御伽衆』

御伽衆というのは
戦国期の大名が持った
身辺の制度らしい。


秀吉の御伽衆(おとぎしゅう)の場合、
いつも殿中に詰めているが
べつに責任のある仕事はなく、

秀吉の話相手をつとめるということで禄をもらっていたような感じである。
頓知ばなしで有名な曽呂利新左衛門もそうだったという。
曽呂利のような町人がいるとおもえば、かっての室町体制での
守護大名だった山名家の当主で
戦国期に
棹をさしえずして国も城もうしなってしまった
従五位下中務大輔
山名豊国というような人物もいる。
僧侶や学問の師匠もいれば、
武辺にあかるい者、あるいは茶事に通じた者もいた。

☞出典:︎『歴史のなかの邂逅』1 (中央公論新社)

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